32.北潟 神明宮(大神宮)

北潟神明宮は、さつきの駅(信越本線)の北100mに鎮座している。「神社明細帳」(明治十六年)に「中蒲原郡覚路津新田ノ内北潟字屋敷付 無格社 神明宮」とある。加筆訂正では「中蒲原郡川結村大字覚路津字屋敷付 無格社 神明宮」となる。北上新田にも北上にも近いのに、覚路津に分類されて居る所が面白い。慶安元年(1648年)村開発の後に創立された。祭神は、大日霊貴尊となる。配神として金山彦命、宇賀魂命となる。祭日は、四月十五日、八月二十二日・二十三日(四月十五日、九月十日)である。

神社は、小さなもので拝殿のみの形に成っている。「明細帳」登録当時は、小須戸の神官の名前で登録されており、この近くの他の神社が堀出神社の神官の名前で登録されて居るので、地域区分けが違ったのだと思われる。北上新田からは、150m位しか離れておらず、北上新田が「三興野村」なのに対して、北潟が「川結村大字覚路津」なのは、農業用の水路の関係で、「川結村大字川口」から引き入れられた農業用水路が北潟を通って覚路津まで流れて行く仕組みに成っていたからだと推察する。

境内社として、金山神社(金山彦命)と稲荷社(宇賀魂命)が登録されているが現地には痕跡は無い。いずれも由緒は不明である。拝殿には、大神宮の額が掲げられて居る。拝殿と本殿は、一体型で本殿が少し飛び出た形に成っている。(byムーミンパパ)