12.大関 神明宮
大関神明宮は、JR磐越西線の新関駅の北800mに鎮座している。「神社明細帳」(明治十七年)によると「中蒲原郡大関村字前石 無格社 神明宮」とある。加筆訂正では「中蒲原郡新関村大字大関字前石 無格社 神明宮」となる。当社の創立年代は不明であるが、大関は承久年間(1300年初頭)以前に開発された古い村であると言う。祭神は天照大神である。祭日は、四月五日(八月二七日)である。
千鳥破風屋根付きの堂々とした拝殿である。神明造の本殿である。村民からは天王様と言われる。祇園牛頭天王(京都)の分神、疫病の神として祀られて居たので、天王様と呼ばれている。
牛頭天王は、京都祇園の八坂神社の祭神で、疫病を防ぐ神であり、薬師如来を本地仏とし、神道におけるスサノオ神と同体であるとされている。明治政府は、神仏分離を政策とし、牛頭天王を祭神としていた神社に対しては、すべてその祭神をスサノオ神に変えるか、若しくは、祭神の中から牛頭天王を除外することを求めた。その際に大関では神明宮としたものと思われる。(byムーミンパパ)
【境内社】
「明細帳」には、「境内神社三社」が記載されている。
須賀社(須佐男尊)、諏訪社(健御名方命)、十二社(大山祇命)である。いずれも由緒は不明である。今、境内に一社があり、社殿内に「須賀神社」と書かれた額が有る。