74.佐久那殿神社(白玉の滝)

佐久那殿神社は、新潟市秋葉区金津、石油の里公園内の金津丘陵にある「白玉の滝」の所にある。石油の里を五泉方面に500m位行った所に右矢印の標識がある。そこを右折する。1車線の道を暫く走って行くと一番奥に駐車場が有る。そこから50m位徒歩で歩くと雌滝(落差約7m)が見えて来て、その場所から更に登って行くと雄滝(落差約15m)があり、雄滝が見える所に滝の神・災厄抜除の神である佐久那殿神社が建立されている。

神社明細帳(明治16年)には、「中蒲原郡金津村字滝下 無格社 佐久那殿神社」とある。加筆訂正では、「中蒲原郡津島村大字金津字滝下 無格社 佐久那殿神社」となる。瀬織津姫命(下記に解説しています)が祀られている。祭日は、七月十日になります。

次回解説する予定ですが、金津の多くの神社は、大正五年に金津堀出神社に合祀されていますが、合祀されなかった神社の一つです。 滝は、順徳天皇の時代(1210〜21)から知られていたそうで。また大同4(809)年、弘法大師が菩提寺山に、真言密教寺院(菩提寺)を建立した関係で、山伏の修行の地であったとも言われます。今でも1月などに滝行が行われていてテレビなどにも紹介さてます。従って、弘法大師の修行した頃から何らかの形で神聖な場所として崇められて居た事は確かなようです。
この滝が「白玉の滝」と呼ばれるのは、流水が水玉となり、黒い岩肌の先端から白く輝きながら落ちる光景からとのことです。また「白玉の滝」が「心霊スポット」だとの噂さがありますが、そんなことは無いと思います。むしろいつも若いカップルや写真撮影の人などに会います。ここはパワースポットであり、デートスポットでもあるようです。比較的新しい祠が白玉の滝の近くにあります。祠の入り口扉の上には、龍の彫り物があります。

【令和3年(2021年)1月15日の新潟日報の記事から】
山伏の修行の場だったとされる新潟市秋葉区にある白玉の滝で1月14日、恒例の滝打たれが行われた。これは阿賀野市の市民グループ「健魂」が2004年から毎年行っており、今年の参加者は男女23名。白装束に身を包み34歳~63歳の男女が気合を入れ、雪道を通って滝つぼに入った。午前10時の気温は1度。水温は3度。今冬の大雪の後に雨が降ったため、15mの落差がある滝の水量は例年より多かった。1分間の滝打たれでは、寒さで体を赤くしながら両手を突き合わせ、文言を唱えて心を清めたそうです。
新潟市秋葉区金津にある「白玉の滝」には、滝の神・災厄抜除の神である瀬織津姫命を祀る、佐久那殿神社が建立されている。心霊スポットとして有名だそうですが、深夜に行ったか、神聖なる場所で、神罰があたったとしか思えず。

【瀬織津姫】
瀬織津姫は、神道の祭祀で唱えられる大祓詞に登場する神様です。大祓詞には、瀬織律姫は川に坐す水の神で、すべての罪を海にながしてくれると書かれています。このように重要な神様であるにもかかわらず、古事記や日本書紀には登場しません。そのため、どのような神様かをはっきり解説することができず、謎につつまれているのです。その正体をめぐっては、さまざまな説があります。まず、天岩戸伝説などで知られる、天照大神の荒魂だという意見があります。神の魂は2つの側面を持つと考えられており、そのうち、荒々しい側面が荒魂です。
また、よく知られているところでは、龍神様だという考えもあります。大祓詞で水と関連づけられているために、この説が広まったと考えられています。そのほか、七福神の一角をなす弁財天も瀬織津姫だと言う人もいます。弁財天はお金に関するご利益の印象が強いですが、実は水の神でもあります。瀬織津姫は封印された神様だと言う人もいます。持統天皇が、瀬織津姫を祀っている神社に対して祭神を変えるよう勅令を下したと言われています。
それ以降の時代に祭神にしていた神社もありましたが、明治になると再び祭神を変えるようにとのお達しが出ます。では、何故このようなことが起きたのでしょうか。仮説として言われているのは、瀬織津姫が大和王権にとって、よそ者だったということです。日本に伝わっている神々の多くは、かつて実在した人物だという説があります。大和王権の有力者や権力者などが神話の登場人物になったと言われていますが、王権に対して反旗を翻したり、敵対したりした者は記録に残されなかった可能性があるのです。また、瀬織津姫のルーツがアイヌにあるという意見もあります。もしかすると、これも長きにわたって封殺され続けてきた理由なのかもしれません。
大ヒット映画『君の名は。』は瀬織津姫をモチーフにしていると指摘する人もいます。まず、主人公の名前「宮水三葉」ですが、姓の宮水は水の神を連想させます。また、ミツハメノカミという神様も瀬織津姫だとされているのですが、このミツハを主人公の名前にしたと考える人もいます。さらに、主人公の実家は神社の設定になっていますが、その神紋は五芒星をかたどっています。
一見すると桜のように見えるデザインですが、実は瀬織津姫は桜の神とも考えられているのです。主人公が使う道具にも龍がデザインされたものがあり、龍神の化身とされる姫とのつながりを窺わせています。とにかく謎が多いのが瀬織津姫です。今一つ掴みどころのない、ミステリアスな存在の様です。

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