21.大安寺 神明宮

神明宮は、JR(信越本線)新津駅の東3Kmの所に鎮座する。「神社明細帳」(明治十六年)に「中蒲原郡互賀村字大安寺土手内 無格社 神明宮」とある。加筆訂正では「中蒲原郡大字阿賀浦村字大安寺土手内 無格社 神明宮」となる。


寛永年間の創立と伝えられ、大安寺の産土神である。天照皇大御神を祭神とする。祭日は、三月十六日、八月二十七日、二十八日である。


拝殿には太神宮と掲げられている。


拝殿と本殿は、別々に建っており、拝殿からしか行けない様に保護されている。


神明宮の石碑の文字は、坂口献吉(衆議院議員、坂口安吾の長兄、新潟日報社長、新潟放送社長)の敬書に成っている。しっかりとした手水舎が建っている。


【境内社】
大安寺神明宮の境内社は2つあり、どちらも明治四十四年に合併され、境内にそのままの形で残っている。
字堤野の「稲荷神社」は、拝殿に向かって左に鎮座している。


同じく満願寺上組の諏訪神社は、拝殿に向かって右に鎮座している。


【坂口津右衛門の句碑】

坂口家四代目の津右衛門の句碑がある。「はらはらと 鶏鳴くうへや 天の川」と書かれており、村はずれに有って、道しるべとして使われていたもので、阿賀小学校に移された後、ここ神明宮に移された。 この句碑は、大安寺の豪農と言われた坂口家四代目津右衛門の作品を刻んだものである。坂口家では、代々津右衛門を名称としているが、東嶬を称したのは、四代目重兵衛(天明元年1781年~天保七年1832年)で、俳人としても諸国名家禄に名を遺した粋人である。碑の両肩には、「右作場道」「左新津道」と道路の標識を入れた珍しいもので、句碑の建立者九右衛門は、東嶬の弟である。


【御神楽】
堀出神社の奉納神楽に大安寺神楽の記録がある。下記参照。
大安寺神楽=獅子神楽。演目は神楽舞(悪魔祓い・岡崎舞・四方舞)・四剣舞・花笠踊・手踊・オーサイヤ・大安寺甚句