35.福島 八幡神社
福島八幡宮は、JR信越本線の荻川駅の南南東1Kmに鎮座する。「神社明細帳」によると「中蒲原郡覚路津新田ノ内福島字屋敷付 無格社 八幡宮」とある。加筆訂正では「中蒲原郡荻川村大字覚路津新田ノ内福島字屋敷付 無格社 八幡宮」となる。
慶安元年(1648年)の開村の際、覚路津新田のうち福島の産土神として創立された。祭神は譽田別尊である。祭日は、四月十五日、八月二十九日・三十日(四月十五日、九月十五日)である。
入口付近に立て看板があり物語が掲げられてあるので、ご紹介して置きます。
『昔、この八幡様の周りは大きな木に囲まれて、昼でも薄暗い程でした。ある夜、お参りに来た村人に「バレロン、バレロン」という声と共に背中におぶさり、頭をかじる化け物が現れました。そこで、元気のいい村人達が、頭にすり鉢を被り、刀を持って退治に来ました。夜が更けると、大杉の上からバレロンの化け物が姿を現しました。村人達は、大格闘の末、やっと化け物を退治する事が出来ました。この化け物を村に引きずって帰り、よくよく見たらとてつもなく大きなクモでした。』
どういう意味を持った物語なのか解りません。『化け物退治をしたので、薄暗いけれど八幡神社は安全だよ。』ということを伝えたかったのかもしれません。
参道が右に折れて、簡素な拝殿が建っている。本殿は、拝殿と繋がっており、拝殿と一体型のものである。小さな神社だがしっかりした手水舎が建っている。
【境内社】
本殿の横に小祠がある。「明細帳」によると神田久五右衛門宅にあったものを安政四年(1857年)に移籍したもので稲荷神社である。(byムーミンパパ)