43.長割 稲荷神社

新潟県道一号線の三枚潟四つ角から三枚潟・新津線を通って左側にある長割という村落にある小さな神社です。信越線新津駅から西北西に2.5Km位に鎮座して居ます。東向きに建てられた稲荷神社です。長割の産土神で、祭神は宇迦之御魂大神です。

「神社明細帳」(明治16年)にも記載は無く、当時、覚路津(長割)という地名に成っていたため1村1神社の登録が原則で、覚路津としては、本村の八幡宮のみ届け出したものと思われます。その流れで、現在も新潟県神社庁に未登録の神社です。

拝殿には、正一位稲荷大明神の額が掲げられています。拝殿と本殿は一体型で拝殿に突き出した形に成っています。

【松岡翁開拓功績碑】
慶応3年(1867年)12月、川口の旧家松岡九之助の長男として生まれた松岡酒造三郎は、明治30年代(1898年)から大正初期(1912年)にかけて旧荻川村長や収入役を歴任し、また、郷地の治水開墾事業に心血を注いだ。ことに長割地区は低湿地地帯で米の収穫は皆無であったが、信濃川の治水と新津郷の美田造成のために、大河津分水の実現に向け、私財を擲ち尽くされた酒造三郎の尽力によってこの地は美田に生まれ変わった。
昭和4年(1929年)に長割地区の住人が中心となり、長割稲荷堂の側に感謝の彰徳碑を建立した。地域の振興に生涯をささげた松岡酒造三郎は碑建立の翌年昭和5年1月にその生涯を閉じた。享年62歳であった。
後年、地区民は翁の分骨を請い、碑の下に懇ろに埋葬した。この碑は松岡翁の彰徳碑であり、墓石でもある。(byムーミンパパ)